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「ここをこうやって・・ん・・・パスワードは・・・」
カタ、カタカタ
素早くパソコンのキーボードを押すと、ピッ、またピッ、とプログラムが出てくる。
「ここが・・ここ・・・よし、OK!!!」
完全に終わりふー、と一息付くとその設定をCDに写し、テレビに映した。
「来るぞー。」
ピィ、ピィイイィイイ
光が現れると中からカクカクの物体が出てきた。
「こんにちは、00」
少し音程のハズれた口下手な感じの小柄な子供。
「よしよし、これからあいうえおとか漢字とか、教えてあげるよ。だから助手になってちょうだいね」
「00の為なら・・・」
少女は小さく頷くと、きゅ、とキーナの服の裾を掴んだ。
「ふふ」
まるで自分の子供のような存在に愛しさを感じる。
そのポリゴンにはSKI28と名付け、ずっと側に置いた。

「00、00!!」
慌しい足音が響く。
「ん、どしたの?28」
「00以外にも人間が居るって本当ですか?」
顔を真剣にさせて聞いてくる28に一瞬戸惑うと、はは、と笑った。
「当たり前でしょう?この地球がどんだけ広いと思ってるの」
「私の脳内検索で調べてみます。まずはウィキペ○ィアで・・」
「いや、そんな事じゃなくて・・」
どーどー、と馬を止めるような仕草をするキーナ。
28はきょとん、とする。
「純粋だね・・・」
「ジュンスイ?」
まだまだ私は28に世界の基礎知識を教える権利がある。
キーナは思った。

そして40年後。


えーと、ここからはシリアスな場面になりますので
ご了承の方だけ↓へ。

「・・・00?」
「ごほ・・が、はぁ・・・」
「00?吐血ですか?薬を・・・」
「い、や・・もういいの、研究で疲れたんだ・・・」
「00・・・医師からの薬を・・っ」
「もういいよ・・効かないよ、もう・・・」
「0、0・・?」
「あんたはね、私の孫に譲る事にした・・・私はもう忘れて。」
「そん、な・・いやです。そんな事、教えられていません!」
「28・・・」
「SKIはそんな・・<死>なんて知らない・・でも、二度と会えないんでしょう?!!」
「そうね・・・あなたが哀しむなら今此処であなたのプログラムを削除・・・いや、駄目よ。あなたは・・・」
「幸せに・・ならなきゃ・・・」
ポ、ツ・・・
「れーれー・・?」
「00、どうしたんですか?起きて下さい・・・」
「00!!!00・・・」

ポツ、ツゥ・・・
静かに頬を通る涙は床に冷たさを伝えるけど、
SKI28の悲しみは、誰も伝えてはくれなかった。


それ以来、28は自分自身でキーナと過ごした日々の記憶を消した。
だけれどうっすらと記憶があるのか、誰も00とは呼ばなかった。

((「こんにちは、00」))

「もう誰にも言えませんよ。00だなんて」
うっすらとした記憶を元に、01の数字の人を探す。


そして今日も、00と呼ぶ人はいない――。
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